On the maker
三藤るい
三藤るいの作品は、ある種の硬さを持っている。
その硬さは、精度の高い轆轤成形を前提にする窯業地のあり方が土台にあるからだろう。
その硬さは作品に、ある種の冷たさを与える。
冷たさは、しかし、完成という「死の硬直」ではない。
三藤さんの、かたちの揺らぎや、土のぬくもりといった、ある種のわかりやすい記号へ寄りかかることへの抵抗が、ひとつの厳格な形として現れたものだ。
だからそれは使うことを拒絶する冷たさではない。
茶席で使うと、そのことはよりよくわかる。
遠目には、目を引くところのないようにみえるかたちの、微細な揺れが、手のひらに包まれるなかで、ゆっくりとみえてくる。
また、ときに、三藤さんの作品は大胆な窯変をみせることもあるが、
三藤さんはそれを景色として扱わない。
窯変による見目麗しさや目を引く外見は、作品そのものの本質と別のところにあるように、存在させている。
窯変や釉薬の調子は、ただ単に「そうなっただけのもの」として、そこにある。
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