Collection: 若林幸恵 

川越に工房を構える、漆芸作家である若林幸恵さん。

大陸(仏教)由来でもなく、武家由来でもない、縄文から続くもうひとつの漆の歴史についての眼差しを、若林さんの作品は持っている。長大なタイムスケールで漆を捉える若林さんだからこそ、手刳りの作品のみならず、挽き物においても、たくましさが宿っています。

人間と自然の関係が作り上げた奇跡的なマテリアルとしての漆。漆芸を、特定の文化的枠組みを超えて、自然の恵みと人間との関係性として捉えなおす。

若林さんの漆は、野性的な気品に満ちあふれています。



1998年 東京藝術大学大学院美術研究科漆芸専攻修了(修了作品、サロン・ド・プランタン賞受賞)
2001年~個展、グループ展にて作品を発表