KM8 白磁ちぢれ縁皿　川端まさみ

径15.3cm

高さ3.4cm

釉薬の掛け方、焼き方などによってコントロールされる釉のちぢれ。

ほんのりと緑がかった釉調とあいまって、茶人も喜びそうな見事な景色となって表れています。

佐賀県の有田・波佐見のほうで作陶される川端まさみさん。

川端まさみさんは、はじめ漆の勉強をしておりましたが、その後焼き物の魅力に惹かれ、陶芸の道に入りました。


「何気ない美しさがあればいいなと思っています。主張し すぎないように自然に控えめに。そのなかでも印象的な部分や緊張感を、どこか一部に、もたせ られるように気をつけています。」とおっしゃるように、全体と細部に対するバランス感覚を持っています。

こまやかな絵付も丁寧で、まるで骨董のように鄙びた、しかし清冽でメロウな印象をあたえるものです。「古いもの の中にある絵柄を抽出し」「組み合わせたり、よりシンプルな絵柄にしたりしている」というように、古陶に範を取りつつ、ただの写しではない現代の絵付として編集し、再構成しています。


川端さんは古伊万里がお好きで、なかでも初期伊万里、「唐津から有田の白磁へ移行する期 間の磁器のはじまりに近いものの雰囲気に惹かれ」、「唐津から初期伊万里の間にある古いもの のなかの曖昧さやグレーゾーンをひろって白磁で表現しています」。

名付けられぬもののあわいの中で、独自の道を歩んでいく川端まさみの作陶。これからどこへ向かうのか、 あなたもぜひ、フォローしてみてください。


川端まさみ 
1990 石川県出身
2013 金沢美術工芸大学工芸科 漆・木工コース 卒業
2015 金沢美術工芸大学大学院 修士課程 修了
2019 京都府立陶工高等技術専門校 修了