TQ2 蹲 共箱 谷穹
TQ2 蹲 共箱 谷穹
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¥132,000 円
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共箱あり
高さ19cm
径17cm
口径4.5cm
窯の炎がそのまま結晶化したかのようなかたまり。信楽の最大の魅力を存分に味わえます。
陶芸というよりはただの物質/かたまりに近づいている。
用途ということよりも、「ただ在る」ということに近づいている。
しかしけっして(自意識を纏った)「オブジェ」ではない。
ここに存在するのは土であり、火であり、水であり、風です。それだけで構成されている。
谷穹さんも作家でありながら、作家性を押し出すのではなく、自然のエレメンツの前に屈するというような姿勢を持っている、と勝手に僕は思っています。
それは純粋な自然への畏怖であり、この美を見出した中世の陶工(とその文化)への敬意であり、滅私の探求(谷Q)でもあるでしょう。
見ていると意識がぽーんと遠い場所に行ってしまう。
今ではない時。ここではない場所。世界の別の可能性。
うずくまり、徹底的に閉じたようでありながら、逆に別の世界へと開かれている。
これは一体何か、と問われれれば、蹲〈うずくまる〉です、としか答えられない。その単純さのなかに、無限の拡がりが内包されているという驚き。
ボイジャーのなかにこれを積んでいたら、彼方の星の知性は、これをどのように見るだろう。
きっと彼らは「これを作った文化には信仰が存在し、したがって「超越」(Transcendence)という概念を持っているだろう」と推定してくれるに違いないと僕は思っていますが、いかがでしょうか。
谷穹
1977 信楽に生まれる
2000 成安造形大学卒業
2002 北村寿三氏に轆轤の指導を受ける
2003 清右衛門陶房勤務